イケてる社長の思考

貯金ゼロから商売をはじめる方法

こんにちは、澤井です。

ここ2日ほど、

こんな場所でお店ができたらいいな!

と数年間、憧れていた場所が
空きテナントになっているのを発見。

なかなかの場所なので保証金は250万で
家賃は毎月14万円かかる。

しかし、1円の貯金もない無一文の状態から
どのようにしてオープンまでこぎつけたのか?

というお話をしています。

本日は、その最終話です。

1話目はこちら→https://sawasin.com/troubled-time/

2話目はこちら→https://sawasin.com/bribe/

誰にもこの場所を譲りたくない。

絶対に俺がここでたこ焼き屋をやるんだ!

という思いから、1ヶ月分の賃料14万円を
払ってなんとかキープしたものの

終わりの期限が近ずいてきました。

「うわぁー、どうしよう?」

寝てもさめても、そこでお店やること
で頭がいっぱいです。

で、真っ暗なトンネルだったんですが
ある方法を思いついたんです。

その方法とは、

================
青色申告を2期分やって銀行に融資
してもらうまでの間、空家賃払って
この場所をずっとキープしてやろう
================

と思ったのです。

相当な時間と、毎月空家賃を払うわけだから
お金もかかります。

けど、アホなぼくはその策が最善策だ!

と信じ込んでいたのです。

なぜ信じちゃったのか?
というと、理由は2つあります。

ひとつは、

すでに1ヶ月キープするために
14万円払ってるので、そのお金を
無駄にするのはヤダ。

という損したくない、という思いに
執着してしまったのです。

=============
人は、得られる快楽よりも
失う恐怖の方を嫌う
=============

というお話を先日しましたよね。

ホントお手本のような行動をしました。

そして、「執着すること」って
とても恐ろしいことで

執着した時点で、冷静さを失っています。

どんどんと、その執着してることに
意識を吸いとられちゃうんです。

だから、視野が狭まり偏った見方しか
できない状態になってしまうのです。

なので「執着」は禁物です。

百害あって一利なしですので。

で、もうひとつは、

============
人は感情で動いて理由を
後づけする生き物です
============

だから、衝動的に動いてしまった
自分に対して、後づけの理由を
いくつも考えました。

・いつまでも露天商のままだと良くないよ
・これは、神から与えられたチャンスなんだ
・融資に成功できたら信用ある人間の証だ
・全国にチェーン展開するための第一歩だ
・露天とちがい真っ当な商売ができる
・嫁や子供のためにがんばるんだ

このように、自分がとった行動は正しいんだ。

と、人は自身を納得させるために
いくつもの理由を後から考えて
付け加える、

という習性を持っているんです。

たとえば、

「がんばった自分へのご褒美」という
理由なんかが後づけの典型です。

本当は欲しいから買った、
という、うちに秘めた後ろめたい
感情を打ち消すために、

「がんばった自分へのご褒美」という
理由を後からつけちゃうんです。

いろんなことを勉強して、行動心理を
理解している今は、ある程度、冷静に
自分の感情をコントロールできるのですが、

当時は、猪突猛進。

イノシシ年なので、まっしぐらでした。

そして、青色申告を2期分やって融資が
おりるまで。

なんてことは言えないまま、
不動産屋のおじいさんに

「お金つくるのがんばるから、
もう1ヶ月だけ空家賃で
キープさせてもらえませんか?」

とお願いしたのです。

すると、毎日かよっていたことが功を奏し
ある程度の信頼関係ができてたことで、

「うまく大家さんに話しつけてあげるから
がんばりなさい。」

というお言葉をもらえたのです。

で、トンネルの出口が見つかったので
そこからは、また行動しました。

とにかく、青色申告というものを
やらにゃ話しにならん。

けど、まったくの無知だ。

で、わからないことは詳しく知ってる人に
聞くのが一番。

ということで、税理士に話を聞くために
いろいろと検索しました。

そして、同じ尼崎市民、名前も真一郎って
ことでぼくと同じ、しかも年齢も一緒だし、
子供の年齢まで同じやんか!

という理由で、

一人目に出会ったその方に
赤い糸のような運命を感じ
顧問契約をむすんだのです。

で、すべてを話して、

開業届を提出したり
さかのぼって申告してもらったり

と今できること、をやりました。

そして、キープするための
空家賃なんですが、毎月14万は
けっこうキツかった。

だって、融資を受ける際に
目標金額の3分の1は自己資金を
準備しなければならない。

ということを税理士さんに
教わっていたから。

ぼくの目標としてた額は500万だから
160万くらいは、貯めなければならない。

だから、3ヶ月の間14万を払って
4ヶ月目になる時に、おじいさんに

「正直、きびしいので大家さんに
少しだけ安くして欲しい。

とかけ合ってもらえませんか?」

というまたまた図々しいお願いをしたのです。

が、返答にびっくりしました。

なんと、

「わしはな、あんたのことが好きなんじゃ
これだけ熱心な若者はなかなかおらん。

だから、応援したいと思ってる。
なので、わしの方から大家さんに
話をしてあげるわ。

で、大家さんいい人なので、
きっと良い返事がもらえると思うよ」

と言ってもらえたのです。

もーねーマーケティング用語で言うところの
ザイオンス効果さまさまですよ。

何度もあってるので、かなり打ち解けた
関係になってたんです。

信頼関係をつくること、ってホントに
大切なことですね。

そして、半額の7万円にしてもらうこと
に成功したのです。(それでもキツかったですが)

で、融資を申し込むときに必要な
自己資金ってコツコツと頑張って貯めた。

という実績を見せる必要がある。

と言ったことも税理士さんに教わりました。

が、160万も貯めることは不可能である。

と判断しました。

だから、親戚(同じ年の女子)に
ある条件をつけて借金をお願いすること
にしたのです。

その条件とは、

見せ金として借りるだけだから
一切使うことはない。

で、融資がおりた時点で、借りた額の
一割を上乗せしてお返しします。

それと、お店をオープンしたら
時給1000円で交通費も全額支給するから
手伝ってくれ。

とオファーしたんです。

彼女も、ぼくと似た境遇で波乱万丈な
人生を送ってきました。

で、ちっちゃいころは
よく一緒にお風呂に入った仲

ですので、快くOKしてくれました。

で、借りたお金を引き出しになおして
毎月少しずつ、たこ焼きの売り上げに
プラスして口座に振り込んだのです。

あとは、事業計画書もかなりの
時間をかけて書きました。

し、返済能力がある。と言う根拠を
数値化するために露天での毎日の
売り上げや客数、コストなんかを
わかりやすく数値化した表も作りました。

当然、証拠資料として仕入れの伝票も
月別にまとめました。

保健所に行って、営業許可書やら
食品衛生管理者の資格も取りました。

お店の保証金や家賃の内訳が書かれた
資料に、じっさいにお店をつくるための
改装費や厨房器具などの見積もり。

広告販促費や仕入れにかかるお金、
求人募集にかかる費用に人件費
なんかも算出しました。

その他もろもろ、融資を受けて
お店をオープンさせることだけに
コミットした日々を過ごしました。

そして、念願の青色申告書2期分を
手に入れて、親身になって話を聞いてくれた
おじさんがいる某信用金庫。

と、同時に日本政策金融公庫にも
融資の申し込みをしたのです。

家庭訪問やら面談やら
ドキドキの体験でしたが

事前に準備した資料を使って
論理的に熱弁しました。

で、信用金庫、日本政策金融公庫ともに
満額の融資に成功したのです。

「よっしゃーーーーーーーー!」

融資がとおった時は、めちゃくちゃ
興奮したことを今でも覚えています。

やっと念願が叶う、たこ焼きを売りまくって
日本一になったるでー!

で、オープンまでの準備をしながら
ワクワクドキドキの忙しい毎日を過ごしました。

そして、いよいよオープンの日を迎えました。

確か、折込チラシを5万枚ほどまいたので、
オープン前なのに、すでに20人くらいの
人だかりができてました。

で、3日間のオープンセールは
ひっきりなしにお客さんが来て
スタートダッシュに成功しました。

 

 こんな感じでやってました。

 

「よし、イケるぞ!ここまで頑張ってよかった。」

上りの高速エスカレーターに乗った
気分になりました。

が、数年後には、離婚寸前で自己破産しちゃう。

という苦い経験を味わうことになるんですがね。

まぁ、そのお話はまたの機会にします。

ぼくが無一文からお店をオープンさせるまでの
ストーリーいかがでしたか?

「この場所でやりたい!」と思った日から
2年近くかかりましたが、

お店をオープンさせる。

という目標を達成させることができました。

マジでナイナイ状態でしたが
強く念じて「今できること」をすれば、
願いは叶うんだ。

ということをわかってもらえた
のではないでしょうか?

しかーし、です。

ここで大切なことを、伝えさせてください。

めちゃくちゃ重要なことですので、
流し読みではなく真剣に読んでください。

「やりたいんだ!」という想いを叶えるために
まっすぐに突っ走る姿は、人を魅了するし本人も
充実感を味わうこと、ができます。

が、その目的を達成させた時ってのは
ゴールではなくスタートなんです。

だから、そこから先のことを
常にイメージておかなければなりません。

ぼくは、とにかく自分がやりたいと願う場所で
たこ焼き屋をオープンさせることが目標でした。

そして、オープンさせれば上手くいくんだ。

というようにゴールと勘違いしていたんです。

2年がかりで、念願の場所でお店を
オープンさせることができた。

で、スタートダッシュにも大成功。

けど、1000万円の借金を抱えての
スタートでした。

家賃と借金だけで、毎日何もしなくても
1万円が飛んでいく計算です。

生活費や人件費をプラスすると1ヶ月に
100万くらいのお金が最低必要です。

たこ焼き一皿売っての粗利は160円です。

お好み焼き一枚売っての利益は200円です。

ぼくが選んだ商売は、利益が薄くてロスも出る
季節や天候、景気に売り上げを左右される
ビジネスでした。

そして、ROI(投資利益率)のことなんて
まったく考えていませんでした。

と言ったら、ウソになるか。

「いいものをより安く」で、真面目にがんばってりゃ
自然と口コミが広がって、
どんどん常連客がふえるだろう。

なんて、楽観的に考えてました。
(最悪なマインドセットです)

ですが、それってただの妄想ですよね。

スタートしてからもっとも重要である
どうやって利益を上げ続けるのか?

ということをすっ飛ばして商売をやってる人が
ほとんどなので、多くの方が失敗する。

だから、ビジネスの成功確率は
10分の1とか2なんて言われるんです。

経営者がもっとも力を注ぐべきところってさ、
いい商品やサービスを提供することではないんです。

お客さんをお店まで連れてきて商品を買ってもらい
さらによい関係性を継続させるためにはどうすりゃいいの?

って部分にもっとも力を注ぐべきなんですわ。

ビジネスは価値と対価の交換だ、
なんて言うでしょ。

番人ウケする綺麗な表現をすると
そうかもしれないけど、

継続的な利益の追求こそが
ビジネスの本質なんじゃないの?

と、この記事を書きながら感じました。

そして、ぼくは現実を直視することを避け、
いつまでも妄想の世界にしがみついたんです。

開けるのが怖すぎておもっきり、
臭いものにフタしてました。

逃げまわってました。

で、さっさと片付けちゃえばいいのに
時間がたてば立つほど、中の状態がどうなるのか?

なんてことは、簡単に想像できますよね。

結果、恐怖のあまり、人の手を借りなければ
処理できないレベルまで放置してしまったのです。

だからこそ、もし新しくビジネスを始めよっかな
と思っているのであれば、

あなたに伝えたいことがあります。

どういったビジネスを選ぶのか?

がとても重要です。

理想は、初期費用や固定費が少なく、
廃棄ロスや在庫を抱えなくて良いビジネスです。

どうしてかというと、

失敗してもダメージを受けないから。

ぼくのようにたこ焼き屋をはじめるのに
2年近くも空家賃払って、

1000万円の借金抱えるほど、リスクを背負う必要が
あるのか?ということです。

そして、オープンさせることがゴールではなく
そこからがスタートである、ってことをおぼえて
おいて欲しい、と願います。

んでね、タラレバになっちゃうのですが、
もし、今の頭脳があれば大きな失敗は
回避できたんじゃないかな、

と思ってるんです。

が、当時は本当にバカで、

・景気が悪い
・近隣住民の民度が低い
・スタッフが悪い
・この場所は魔物が住んでいる
・原料費の高騰がいけないんだ
・嫁の態度がムカつく

とにかく、すべての責任を外に向ける
どーしようもない男だったんです。

ですが、あの経験があったからこそ

今日の教えその16である

【教えその16】
——————————————————————
すべての責任を外に求める被害者になってはならない
——————————————————————

という言葉の本質を細胞レベルまで
深く理解しています。

インサイドアウト

原則中心のパラダイムの中で生きる
生き方のことを人格主義という。

ってことを7つの習慣で学びました。

・うまくいかないのは、自分が
うまくいかないような言動をしてるからだ。

・お客さんが来ないのは、お客さんが来てくれる
ように努力をしていないからだ。

・生活が苦しいのは、現状に甘んじて
働き方を変えない自分が原因なんだ。

これらのように、

ほんと、自身にのしかかることは
すべて自己責任なんです。

すごく大切な教えですよね。

【教えその16】
——————————————————————
すべての責任を外に求める被害者になってはならない
——————————————————————

今日も最後までありがとうございました。

で、これまで3日間お話しして来た
ストーリーについて感じたことやご感想、
聞きたいことがあればコメントくださいね。

めちゃくちゃ喜びますので。

ではまた。^^

 

 

【教えその17】はこちら→いい人すぎると損する理由

 

昨日までのおさらいは以下をご覧ください。

【教えその1】
自分の本心を裏切ってはならない

【教えその2】
大切なものを大切でないものの犠牲にしてはならない

【教えその3】
自分の意思が自由だということを忘れてはいけない

【教えその4】
人生は自分が選択した出来事の積み重ねだと自覚せねばならない

【教えその5】
道を選ぶ時その場の欲求には任せず価値観に従わなければならない

【教えその6】
自分との会話をないがしろにしてはならない

【教えその7】
今日の計画が終わる前に今日を始めてはならない

【教えその8】
限りある時間を何に充てたか毎日振り返らなければならない

【教えその9】
大切なことに使う予定を誘惑と入れ替えてはならない

【教えその10】
正解を探すことで無駄に立ち止まってはいけない

【教えその11】
できない理由を言って自分の怠慢を正当化してはいけない

【教えその12】
これは本当にすげきなのか?問うてから始めなければならない

【教えその13】
時間がないという言葉で言い逃れをすることに慣れてはいけない

【教えその14】
ただ悩んでいることのために命を使ってはならない

【教えその15】
決断を恐れて保留にして未来に送ってはならない

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